不法滞在・オーバーステイ歴がある外国人の配偶者ビザを取る方法

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不法滞在・オーバーステイ歴がある外国人の配偶者ビザを取る方法

不法滞在・オーバーステイ歴がある外国人配偶者のビザ申請は、通常の配偶者ビザ申請と比べて慎重な対応が求められます。

配偶者ビザ申請をするにあたっては、過去の不法滞在に至った経緯や帰国までの状況、現在の夫婦関係の実態などを客観的な資料をもとに、事実をしっかり証明することが重要です。

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不法滞在・オーバーステイ歴がある外国人の配偶者ビザを取る方法

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目次

外国人の彼氏彼女・婚約者・配偶者が不法滞在している・していた場合

外国人の彼氏・彼女・婚約者・配偶者が不法滞在している、または過去に不法滞在していた場合は、まず現在の状況を正確に把握することが大切です。

現在、不法滞在している場合

現在も不法滞在が続いている場合は、そのまま生活を続けたり、結婚すれば問題が解決すると考えたりするのは危険です。まずは、不法滞在している本人と出入国在留管理局へ出頭しましょう。

その後、原則として速やかに帰国し、出国命令制度や退去強制手続の結果を踏まえて、配偶者ビザ申請を検討することになります。対応が遅れるほど不利になる可能性があるため、不法滞在が判明した時点ですぐに動きましょう。

過去に不法滞在していた場合

過去に不法滞在歴がある場合は、まず当時の経緯や処分内容を正確に確認しましょう。ただし、外国人本人が過去の不法滞在について話したがらなかったり、交際相手や配偶者に伝えていなかったりすることも珍しくありません。ですが、入管では過去の在留状況や処分履歴が記録・管理されています。そのため、不法滞在歴を隠して配偶者ビザ申請をしても、審査の過程で必ず確認されます。

少しでも怪しいところがあると思ったら、絶対に隠して申請できないこと、申請してもすぐばれることを伝え、不法滞在のことを聞き出しましょう。そして、申請前にはパスポートや不法滞在に関する資料があれば確認し、事実関係を正確に把握することが大切です。

不法滞在・オーバーステイをしていても配偶者ビザは取得できるの?

結論から申し上げると、現在、不法滞在(オーバーステイ)をしている方も、過去に不法滞在をしていた方も、配偶者ビザを取得できる可能性は十分にあります。

現在、不法滞在(オーバーステイ)をしている方の場合、既に日本人と結婚しているが帰国が難しい、既に日本人と結婚していて間に子供がいるなど一定の事情がある場合は「在留特別許可」を求めて出入国在留管理局に出頭し、配偶者ビザ取得を目指す手続きが存在します。実際に、不法滞在中の外国人の方が配偶者ビザを取得された事例は数多くあります。

※不法残留8年(子どもなし)の方が許可になったケース、不法残留6年(子どもあり)の方が許可になったケースなどが存在しています。

過去に不法滞在をしていた方の場合も、上陸拒否期間(入国禁止期間)が過ぎていれば、配偶者ビザを取得できる可能性は十分にあります。また、本来なら日本への入国が認められない上陸拒否期間であっても、例外的に入国を認める「上陸特別許可」を求めて配偶者ビザ申請を行い、配偶者ビザを取得できているケースもあります。

※上陸拒否期間5年の方が帰国から約1年後に申請して許可になったケース、上陸拒否期間10年の方が帰国から約6年後に申請して許可になったケースなどが存在しています。

「オーバーステイをしたことがあるから絶対に許可されない」「一度退去強制になったら日本には二度と来られない」と考えている方も少なくありません。しかし、実際の入国管理局の審査では、オーバーステイ歴があるという事実だけで一律に不許可になるわけではなく、オーバーステイの内容や帰国までの経緯、上陸拒否期間の有無、そして現在の夫婦関係などを総合的に判断したうえで許可・不許可が決定されます。

もちろん、通常の配偶者ビザ申請よりも審査は厳しくなります。オーバーステイ歴がある配偶者ビザ申請では、「通常の配偶者ビザの要件を満たしていること」に加え、「過去の入管法違反を正確に把握し、誠実かつ一貫性のある説明ができること」が許可を左右する重要なポイントになるのです。

不法滞在・オーバーステイをしている場合の配偶者ビザ取得のポイント

オーバーステイ歴がある場合は、どこまで正確な情報を把握し説明できるかが非常に重要になります。例えば、次のようなポイントは必ず確認してください。

  • オーバーステイをした期間
  • 在留資格や在留期限
  • オーバーステイになった理由
  • 自主的に帰国したのか、退去強制になったのか
  • 出国した年月日
  • 上陸拒否期間が終了しているか
  • 過去に同様の違反歴があるか

これらの情報を十分に確認しないまま申請を進めると、申請書や理由書の内容に矛盾が生じたり、入国管理局が保有する記録と食い違ったりするおそれがあります。その結果、「事実を隠しているのではないか」「説明に信用性がない」と判断されてしまいます。

配偶者ビザ申請の際には「反省文」を提出しましょう

オーバーステイ歴がある外国人が配偶者ビザを申請する場合、法律上「反省文」の提出が義務付けられているわけではありません。しかし、実務上は反省文を添付することをおすすめします。

反省文は、オーバーステイに至った経緯や当時の状況を説明するとともに、自らの行為が入管法違反であったことを認識し、深く反省していること、そして今後は日本の法律を遵守して生活していく意思があることを伝えるための書類です。

入国管理局は、過去にオーバーステイという法令違反があった事実だけではなく、その後の対応や現在の考え方も含めて審査します。そのため、違反の事実を隠したり言い訳を並べたりするのではなく、事実を正直に認め、誠実な姿勢を示すことが重要です。

反省文には、一般的に次のような内容を記載します。

  • オーバーステイに至った経緯
  • オーバーステイをしてしまったことへの反省
  • 自主帰国または退去強制に至るまでの経緯
  • 現在は日本人配偶者と真摯な婚姻関係にあること
  • 今後は日本の法律を遵守し、適法に生活する意思があること

補足説明書

不法滞在・オーバーステイ歴がある配偶者ビザ申請でやってはいけないこと

次のようなケースでは配偶者ビザ申請の審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

  • オーバーステイ歴を隠したまま申請をする
  • オーバーステイ歴について説明が曖昧である
  • 出国方法や出国年月日などの事実関係が確認できない
  • 申請書と入国管理局の記録に食い違いがある
  • 過去に複数回のオーバーステイや退去強制歴がある

オーバーステイ歴がある外国人の配偶者ビザを申請する際のよくある悩みとして、「いつからオーバーステイになったのか分からない」「自主的に出国したと思うが資料が残っていない」「退去強制だったのか自主出国だったのか覚えていない」といったご相談があります。

特に、オーバーステイから長い年月が経過している場合は、当時の旅券や出国に関する資料を紛失していたり、記憶が曖昧になっていたりすることも少なくありません。しかし、こうした事情があるからといって、配偶者ビザの取得を諦める必要はありません。まずは過去の経緯を整理し、入国管理局に保管されている記録なども確認しながら、正確な事実関係を把握したうえで申請を進めることが重要です。

ご依頼事例

オーバーステイ後に自主帰国したナイジェリア人との配偶者ビザ申請で許可を取得した事例

ナイジェリア人のご主人と日本人の奥様のケースです。お二人は3年前、愛知県名古屋市の飲食店で知り合い、交際へと発展しました。その後、ご主人からプロポーズを受けた際、自身がオーバーステイ状態であることを正直に打ち明けられました。ご主人は、日本出張のため来日したものの、ナイジェリアへの帰国を嫌がり生活のために働き続けるうちに在留期限を超えてしまいましたが、その後、自ら入国管理局へ出頭し、3年前に出国命令制度により帰国しています。帰国後も夫婦は毎日の連絡を欠かさず、日本とナイジェリアの双方で婚姻手続きを行いました。申請では、オーバーステイの経緯を隠さず説明し、反省文や出国命令書などを提出するとともに、夫婦関係の真実性や日本人配偶者の安定した生活基盤を丁寧に立証することで、配偶者ビザを取得することができました。

ベトナム人の元オーバーステイ歴がある妻と再婚した日本人夫が、配偶者ビザを取得した事例

ベトナム人の奥様と日本人のご主人のケースです。お二人は16年前、大阪府で開催された友人の結婚式で知り合い、その後は友人として交流を続けていました。奥様がベトナムへ帰国した後は一時連絡が途絶えましたが、11年前にLINEで再びつながったことをきっかけに交際へ発展しました。ご主人は何度もベトナムを訪れ、ご家族への挨拶や結婚式を経て、日本で婚姻届を提出しました。一方、奥様は来日中、研修先の過酷な労働環境から逃れた結果オーバーステイとなり、15年前に自ら出頭して出国命令制度により帰国していました。当初の申請はオーバーステイ歴の説明不足などから不交付となりましたが、再申請ではオーバーステイに至った経緯や前回申請時の不備について率直に説明し、反省の意思や夫婦関係の真実性、安定した生活基盤を丁寧に立証することで、配偶者ビザを取得することができました。

オーバーステイによる退去強制後も再会を果たし、中国で結婚して配偶者ビザを取得した事例

中国人のご主人と日本人の奥様のケースです。お二人は15年前、奥様が東京都で親戚との飲み会に参加した際、親戚の紹介で知り合いました。その後、メールで連絡を取り合い、再会して交際を深めましたが、ご主人はオーバーステイにより14年前に退去強制となり、中国へ帰国しました。一時は連絡が途絶えたものの、8年前に親戚を通じて再び連絡先が分かり、翌年から交流を再開しました。結婚を前提とした交際を経て、奥様は中国を訪問し、ご主人のご家族への挨拶やプロポーズを経て、中国と日本の双方で正式に婚姻しました。配偶者ビザ申請では、ご主人の退去強制歴や長期間の空白期間があったものの、その経緯を隠さず説明するとともに、再会後の交際経過や夫婦関係の真実性、日本での生活基盤を丁寧に立証した結果、配偶者ビザを取得することができました。

改めて知っておきたい不法滞在に関する正しい知識

不法滞在とは

不法滞在とは、日本に在留する法的な資格がないにもかかわらず、日本に滞在している状態をいいます。「不法滞在」と「オーバーステイ」は混同されることが多い言葉ですが、厳密には「オーバーステイ」は不法滞在の一つです。

例えば、在留期間が満了した後も日本に滞在し続けている場合や、適法な在留資格を持たずに日本で生活している場合などが不法滞在に該当します。不法滞在は出入国管理及び難民認定法(入管法)に違反する状態であり、退去強制(強制的に日本国外へ退去させること)の対象となる可能性があります。

オーバーステイとは

オーバーステイとは、在留資格で認められた在留期間を過ぎても、更新や変更の手続きを行わずに日本に滞在し続けることをいいます。例えば、観光ビザで90日間の滞在が認められていたにもかかわらず、その期間を過ぎても帰国せず日本に滞在している場合や、仕事のビザや留学のビザなどの期限が切れた後も日本に残っている場合は、オーバーステイとなります。

オーバーステイになる理由

オーバーステイになる理由は人によってさまざまですが、比較的多いのは、留学生や技能実習生、就労ビザなどで来日した後、在留資格の更新ができなかったり、更新申請が不許可となったりした結果、そのまま日本に残留してしまうケースです。また、帰国費用を用意できないなどの経済的な事情から出国できなかったケースも少なくありません。

一方で、最初から日本に長期間滞在する目的で短期滞在(観光)ビザを利用し、意図的にオーバーステイを続けるケースや、不法就労や母国への帰国を避けるために在留期限を過ぎても日本に滞在し続けるなど、悪質と判断されるケースも存在します。

上陸拒否期間とは

上陸拒否期間とは、過去にオーバーステイや退去強制などの入管法違反があった外国人について、一定期間、日本への入国(上陸)が認められない期間のことです。

オーバーステイ後に母国へ帰国した外国人が配偶者ビザを取得する際、最も重要となるのが、この上陸拒否期間です。

日本人と結婚していても、上陸拒否期間中は原則として日本へ入国することができません。そのため、配偶者ビザを申請する前に、現在も上陸拒否期間中なのか、それともすでに期間が終了しているのかを確認する必要があります。

出国方法・違反歴 上陸拒否期間
出国命令により出国した場合 1年
初めて退去強制された場合 5年
過去にも退去強制または出国命令を受けたことがある場合 10年

上陸拒否期間の計算方法

上陸拒否期間は、実際に日本から出国した日または退去強制によって送還された日を起算日として計算します。

【ケース1】出国命令で帰国した場合

  • 出国日:2025年6月1日
  • 上陸拒否期間:1年

この場合、原則として2026年6月1日に上陸拒否期間が終了します。

【ケース2】初めて退去強制となった場合

  • 退去強制による送還日:2021年10月15日
  • 上陸拒否期間:5年

この場合、原則として2026年10月15日に上陸拒否期間が終了します。

よくある質問(Q&A)

オーバーステイ歴は隠して申請しても分かりませんか?

必ず分かります。出入国在留管理庁には過去の出入国記録や退去記録が保存されています。事実を隠したり虚偽の説明をしたりすると、不許可となる可能性が高くなります。

オーバーステイ期間が短い場合は有利ですか?

オーバーステイ期間が数日や数週間程度で自主的に出国したケースと、何年にもわたって不法滞在を続けたケースでは、入国管理局が受ける印象は異なります。ただし、「短いから必ず許可される」「長いから必ず不許可になる」というわけではありません。

10年以上前のオーバーステイでも影響しますか?

はい、過去のオーバーステイ歴は10年以上前であっても審査の対象になります。出入国在留管理庁には過去の出入国歴や退去強制歴などの記録が保存されているため、古いオーバーステイであっても審査で確認されます。そのため、申請時には事実を隠さず、正確に申告することが重要です。

オーバーステイをした理由は審査に影響しますか?

はい、大きく影響します。やむを得ない事情だったのか、故意だったのか、反省しているかなどは重要な審査ポイントです。理由書では経緯を正直かつ具体的に説明することが重要です。

オーバーステイ歴がある場合は、行政書士への依頼を検討したほうがいいですか?

配偶者ビザの申請はご自身で行うことも可能ですが現実的には行政書士に依頼した方がいいです。オーバーステイ歴があるケースでは、通常の申請よりも審査が慎重に行われる傾向があります。そのため、事情を適切に整理し、必要な資料を十分に準備することが重要です。

まとめ

不法滞在(オーバーステイ)歴があるからといって、必ずしも配偶者ビザが不許可になるわけではありません。実際の審査では、過去の違反だけではなく、オーバーステイに至った経緯や出国方法、上陸拒否期間の有無、現在の夫婦関係の実態、そして今後も日本の法令を遵守して生活する意思があるかなどが総合的に判断されます。

特に重要なのは、過去のオーバーステイ歴を隠さず、事実関係を正確に把握したうえで、一貫性のある説明を行うことです。オーバーステイ期間や出国年月日、帰国方法などが曖昧なまま申請すると、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。また、反省文や経緯を説明する資料を添付し、誠実な姿勢を示すことも許可につながる重要なポイントです。

オーバーステイ歴がある配偶者ビザ申請は、通常の申請よりも慎重な準備が求められます。私たちはこれまで数多くのオーバーステイ歴がある方の配偶者ビザ申請をサポートしてきた豊富な実績があります。一人ひとりの状況に応じて最適な申請方法をご提案いたしますので、不安や疑問がある方は、ぜひお気軽にコモンズ行政書士事務所までご相談ください。

この記事の監修者

プロフィール画像

代表行政書士

山 中 健 司

Kenji Yamanaka
  • 所属団体:日本行政書士会連合会、大阪府行政書士会
  • 登録番号:第11261315号
  • 登録資格:特定行政書士/申請取次行政書士
  • 大阪出身。在留資格や帰化申請、化粧品・医薬部外品許可申請などを中心にサポート。依頼者との出会いを大切にし、「出会えてよかった」と思ってもらえる関係づくりを大事にしています
    →詳しいプロフィールはこちら

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