中国人の経営管理ビザ申請
中国人が日本で独立開業し、経営者として仕事をするためには経営管理ビザ申請が必要となります。
ビザ取得には、出資金3,000万円・会社設立・事業計画書・ビジネスモデルなど幅広い審査ポイントをクリアしなければなりません。
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中国人の経営・管理ビザで知っておきたい3つのポイント
日本の経営ビザの法的要件は国籍による違いはありません。ただし、中国籍の方からのご相談では、この点について話す機会が多いため、確認しておくべきポイントとして解説します。

※1 一般的には、中国の 营业执照(Business License/営業許可証)を用意します。
経営管理ビザの法定条件
経営管理ビザ申請には、以下の条件を満たす必要があります。
- 事業所の確保
実体あるオフィスや店舗を確保し、事業運営が可能であること - 常勤職員の雇用
日本国内に居住するフルタイム社員を雇用すること - 資本金3,000万円以上
事業規模として必要。個人事業の場合は出資総額が3,000万円以上 - 日本語能力を有する常勤職員の配置
日本語能力N2相当以上の職員を雇用すること - 経営管理に関する学歴または職歴
修士相当以上の学位、または経営実務経験3年以上 - 日本人と同等額以上の報酬(管理業務の場合)
日本人管理者と同等額以上の給与規定であること
行政書士の実務上のポイント
経営ビザ申請において、法律上の要件だけではなく、審査で重視される実務上のポイントがあります。
- 出資について
親族や友人、法人からの出資も可能。ただし、借入金による出資は原則不可 - 事業所の場所
自宅兼事務所は原則不可。居住用と事業用は別契約が必要 - 役員構成
複数役員でのスタートも可能だが、申請者の経営関与が明確でない場合は不許可の可能性 - ビジネス内容の変更
来日後の変更は可能。申請時に予定していない事業の記載は虚偽申請となる - 経営・管理業務への従事
単なる投資家ではなく、自ら経営・管理に関与し事業運営を行うこと - 事業計画書の第三者評価
公認会計士・税理士・中小企業診断士いずれかによる確認・評価書が必要
中国人の経営管理ビザ申請に必要な書類
中国人の経営管理ビザ申請は膨大な申請書類が必要であり、審査ポイントも多いのが特徴です。提出は入国管理局へ行い、審査期間は1ヶ月から3ヶ月程度見ておきましょう。
在留資格認定証明書交付申請書
在留期間更新許可申請書
在留資格変更許可申請書
履歴事項全部証明書
理由書
会社の定款
事業計画書
金銭消費貸借契約書
事務所の平面図
店舗写真(外観・内装)
営業のチラシ
法人設立届出書
源泉所得税の納期の特例の承認の申請書
給与支払事務所等の開設届出書
事務所の賃貸借契約書
領収証・仕入書など
経営管理ビザ申請の重要ポイント:3,000万円の資金
経営管理ビザで最も重要なのは、事業規模要件の一つである資金3,000万円の確保です。入管では以下を重視して審査します。
- 資本金が3,000万円以上か
・会社の登記簿上で確認されます - 資金の原資
・出資は第三者でも可能ですが、返済義務のない資金であることが条件 ・借入金や第三者からの貸付金を出資する形は原則不可
経営管理ビザに通る事業計画書のポイント
審査に通る、事業計画書作成のポイントは次の4つです。
- 法令上の要件を満たす
特に事業規模要件(資本金・従業員数など)を明確に記載 - 1年以内の黒字化見込み
堅実な収支計画とその根拠を示すことが重要 - 役員報酬の設定
1期目でも最低賃金以上を確保。極端に低く設定することは不可 - 第三者評価の取得
公認会計士・税理士・中小企業診断士のいずれかによる評価を得る
→ 計画の実現可能性、具体性・合理性を専門家が確認した証明が必要
中国人が日本で会社を設立する際の手続き
中国人が日本で会社(株式会社)を設立するには、以下の手続きが必要です。
株式会社設立の流れ
- 定款の作成
- 公証人による定款認証(株式会社の場合)
- 出資金の払込
- 設立登記申請(法務局)
- 登記完了(会社設立完了)
事前準備書類
中国在住の中国人が、日本国内の協力者(日本人または永住者等)を通じて設立する場合、主に以下の書類を準備する必要があります。
- 会社の基本情報(商号、事業目的、本店所在地、役員構成など)
- 会社実印(法人印)の作成
- 個人の印鑑証明書
※ 中国在住の中国人は、中国の公証処で作成された「印鑑および住所に関する公証書(日本語訳付き)」が必要 - 本店所在地の賃貸借契約書(物件を確保している場合)
4ヶ月の経営・管理ビザを使ってスムーズに事業を始める方法
4ヶ月の経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)は、日本で会社を設立して事業を始めようとする外国人が会社設立前の準備段階で取得できるビザです。
従来は、会社を設立した後でなければ経営管理ビザを申請することができませんでした。しかし、会社設立後にビザを申請するにはさまざまなリスクが伴うため、平成27年の法改正により、日本での外国人による起業を促進する目的で「4ヶ月の経営管理ビザ」が新設されました。
経営ビザの更新時の注意すべきポイント
経営管理ビザの更新申請においては、申請人が引き続き適正に経営活動を行っている場合、通常は更新許可が見込まれます。ただし、以下の点については注意が必要ですので、今後の参考としてご確認ください。
- 主たる事業内容に変更がある場合、事業継続性を説明する資料の提出が求められることがある
- 更新期間中に長期間海外にいると、活動実態がないとみなされ、更新が認められない可能性があります
- 事務所の実体が確認できるか(特に移転直後の場合は、賃貸借契約書や現況写真等の提出が必要)
- 決算書の内容に不自然な点がないか(例:大幅な赤字、役員報酬が極端に低い・ゼロである 等)
- 納税義務を適切に履行しているか(未納があると大きなマイナス要素となります)
これらに不備や疑義がある場合、「経営の実態がない」と判断され、在留期間更新が不許可となる可能性があります。
中国人の経営管理ビザ申請に役立つ情報
出入国在留管理庁の統計によると、2022年12月末時点で「経営・管理」ビザを持つ外国人のうち約半数が中国人であり、その割合は2023年末にはさらに増加し51.5%に達しました。
| 年月 | 在留外国人総数 | 中国人取得者数 | 中国人取得者の割合 |
|---|---|---|---|
| 2022年12月末 | 31,809人 | 15,986人 | 50.3% |
| 2023年12月末 | 37,510人 | 19,334人 | 51.5% |
また、高度専門職ビザ(高度専門職「イ」「ロ」「ハ」在留資格)を取得している中国人も多く、2023年末時点で全体の約6割以上を占めております。
| 年月 | 在留外国人総数 | 中国人取得者数 | 中国人取得者の割合 |
|---|---|---|---|
| 2022年12月末 | 18,315人 | 11,696人 | 63.9% |
| 2023年12月末 | 23,958人 | 15,757人 | 65.8% |
以上の統計から、多くの中国人が日本において、会社経営や高度な専門知識を活かした業務に従事していることが明確に示されています。多くの中国人が日本において会社を経営したり、高度な専門知識を活かした業務に従事したりしていることがわかります。
さらに、日本で経営活動を行うための在留資格には、事業運営のための「経営・管理」ビザのほか、起業準備期間として付与される「経営・管理(4ヶ月)」のビザ、2023年4月21日に導入された「特別高度人材制度(J-Skip)」など、さまざまな制度が設けられています。
以下に、経営活動または起業準備活動を目的とする主要な在留資格を一覧表に示します。
経営活動・起業準備活動を目的とする主な在留資格一覧
| 在留資格 | 所管官庁 |
|---|---|
| 経営・管理 | 出入国在留管理庁(入管) |
| 経営・管理(4ヶ月) | 出入国在留管理庁(入管) |
| 高度専門職1号(ハ) | 出入国在留管理庁(入管) |
| 特別高度人材制度(J-Skip)(「高度専門職1号(ハ)」の在留資格) | 出入国在留管理庁(入管) |
| 本邦大学卒業者の起業活動(「特定活動」在留資格) | 出入国在留管理庁(入管) |
| 未来創造人材制度(J-Find)(「特定活動(51号)」の在留資格) | 出入国在留管理庁(入管) |
| スタートアップビザ(「特定活動(44号)」の在留資格) | 経済産業省 |
このように、日本では外国人が事業を営むため、または起業準備を行うために利用できる複数の在留資格制度が整備されています。
先生の一言
代表行政書士
山 中 健 司
Kenji Yamanaka中国人が日本で会社経営やビジネスを始める場合、経営管理ビザを取得しなければなりません。
作成する書類は事業計画書や出資の事実の証明、理由書や補足説明書など多岐に渡ります。
経営管理ビザは出資金3,000万円とフルタイム社員を1名以上雇用することが最低条件であり、お金の出所も重要なポイントです。
経営管理ビザは、一番リスクが高いビザであり最悪の場合は、出資だけして全て無駄になるケースも考えられます。
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