秋田県にお住まいの日本人妻からアメリカ人夫の結婚ビザ申請のご依頼を受けました。
アメリカ人夫の米軍除隊に伴い、夫婦で話し合った結果、将来のことや生活の安定性のことを考えて日本で夫婦生活を送ることになったので、アメリカ人の夫の結婚ビザを取得したいという事例です。
このご夫婦は、ご主人に過去の犯罪歴があるという問題点がありましたが、結婚してから現在に至るまで夫婦仲睦まじく過ごしており、過去の過ちを夫婦で深く反省しているという内容でお手続きを進めました。
海外から日本へ移住してくる場合、日本人側のご親族に協力してもらいご主人のビザ申請をするケースが多いですが、今回は奥様が一足先に帰国しご主人のビザ申請を行っています。
ご夫婦の結婚ビザ申請の内容
出会いから結婚ビザ申請までの経緯
2015年10月
夫が在日米軍人として日本滞在中に友人の紹介で妻と出会う
2015年11月
日本:2016年1月
アメリカ:未手続き
2019年5月
結婚ビザの申請書類一覧表
ご夫婦に関する資料
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 質問書
- 申請理由書
- 反省文
- 夫の過去の犯罪歴に関する記録資料及び日本語訳
- パスポートの写し
- 結婚証明書に関する補足説明書
- 戸籍謄本
- 身元保証書
- 住民票
- 口座明細書及び日本語訳
- 夫婦の写真
- 夫婦のチャット履歴
追加身元保証人(父:***)に関する資料
- 身元保証書
- 在職証明書
- 平成29、30年度市民税・県民税課税証明書
その他の資料
- 妻のパスポートの写し(日本の分とアメリカの分)
- 返信用封筒
- 在留資格認定証明書交付申請書類について
プロの視点でチェック
結婚ビザ申請のポイント
- 特になし
- 両国の結婚証明書がない
- 夫婦ともに海外在住
- 出会ってから結婚までの期間が1年以下
- ネットのやり取りだけで直接会ったことがない
- 20歳以上年齢差がある
- 離婚歴に不安要素がある
- 出会い方に不安要素がある
- 夫婦の収入が少ない
- お互いの家族が結婚のことを知らない
- 夫婦が日本で別居
- 2人だけでコミニュケーションが取れない
- 法律違反あり
- 過去のビザ申請で嘘の記載がある
- 過去に結婚ビザ申請が不許可になっている
- その他
両国の結婚証明書がない
結婚ビザ申請の場合は、提出書類として「日本人の方の戸籍謄本(全部事項証明書)」「申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書」が求められています。今回の場合は、日本市役所発行の結婚証明書があればアメリカ側でも結婚が認知されるため、アメリカ側での結婚手続き及び結婚証明書の発行ができないことから「申請人の国籍国(外国)の機関から発行された結婚証明書」が提出できないため、その点をしっかり書面で伝えました。
出会ってから結婚までの期間が1年以下
交際を始めてから1年以内に結婚しているスピード結婚の場合は、偽装結婚を疑われる恐れがある問題と、ご夫婦の交流や関係性を証明することが難しいという問題があります。今回の場合は、ご夫婦が結婚してからすぐの申請ではなく、結婚してから2年以上経過してからの結婚ビザ申請であるため、偽装結婚を疑われる可能性は低いでしょう。
夫婦の収入が少ない
夫婦の収入が少ない場合、日本で安定した生活が送れないとして不許可になるという問題があります。今回の場合は、アメリカ人の夫が米軍を除隊し来日後の仕事が決まっていないため、ご夫婦にある程度の預貯金があること、妻の父親が生活が安定するまで収入を補助してくれる点をしっかり書面で伝えました。
法律違反あり
法律違反ありの場合、違反の時期や違反内容により、結婚ビザ申請をしても許可がおりないという問題があります。今回の場合は、アメリカ人夫が未成年の頃に法律違反(複数回)をしていましたが、成人後に犯罪歴がないことや、総合的な判断から結婚ビザ申請に問題が生じないと判断し申請を進めました。
先生のコメント
様々な問題があっても、一つずつ解決することで結婚ビザを取得することは可能です。ネットの情報を鵜呑みにせず、まずはご自身の状況を整理したうえでご相談ください!
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