沖縄県にお住まいのアメリカ人男性から永住ビザ申請のご依頼を受けました。
ご依頼者様は、約11年前にクリスチャンスクールの教師として宗教ビザで来日し、現在は技術人文知識国際業務ビザで働いている方になります。来日してから10年以上が経過しており、ご自身で永住ビザ申請をしたところ不許可になったため、弊所に永住ビザ申請を依頼したいとのご相談をいただきました。
今回の永住ビザ申請にあたり、懸念点としては、1回目の申請の不許可理由が住民税の納付が遅れていたことが理由である点がありました。住民税の納付が遅れていた時期が約4年前ということから、もう一度申請をしても不許可になる可能性がとても高いことをお伝えしたうえで、ご依頼者の方の強い希望もあり申請を進めさせていただきました。

最近の永住申請においては、健康保険料、年金保険料、住民税の支払い状況が非常に重要視されています。そのため、これらの支払いに1ヶ月でも滞納があると、不許可となる可能性が非常に高いです!
永住ビザ申請の内容
来日から永住ビザ申請までの経緯
2011年04月 クリスチャンスクールの教師として宗教ビザで来日
2021年08月 前勤務先を退職
2021年09月 現勤務先に入社(入社にともない技術人文知識国際業務ビザへ変更)
2022年11月 申請(1回目)
2023年02月 不許可
2023年12月 申請(2回目)
2024年04月 不許可
永住ビザの申請書類一覧表
申請人に関する資料
- 永住許可申請書
- 履歴書
- 永住許可申請理由書
- 住民票
- 在職証明書
- 現勤務先のパンフレット
- 申請人の年収等確認表
- 村民税・県民税 課税証明書(5年分)
- 前職勤務時の収入に関する資料
・業務委託契約書及び日本語訳文(2通)
・給与所得者の課税証明書 - 住民税の領収書及び納税証明書に関する補足説明書
- 納税証明書(5年分)
- 納税証明書(その3 未納税額のない証明用)
- 残高証明書
- パスポートの写し
- 在留カードの写し
- 被保険者記録照会回答票
身元保証人に関する資料
- 身元保証書
- 身分証明書(運転免許証)の写し
その他の資料
- 推薦状
- 通知書の写し
- 反省文
- 了解書
- 申請書類について
プロの視点でチェック
永住ビザ申請のポイント
- 特になし
- 年金保険料の遅延・滞納
- 年金免除期間がある
- 健康保険料の遅延・滞納
- 住民税の遅延・滞納
- 年収に不安がある
- 産休・育休期間がある
- 扶養人数が多い
- 法律違反がある
- 資格外活動違反がある
- 14日以内の届出をしていない
- 在留資格と活動内容が一致していない
- 居住要件に不安がある
- 就労要件に不安がある
- 過去のビザ申請で嘘の記載がある
- 過去のビザ申請で記載した内容を覚えていない
- 過去に永住ビザ申請が不許可になっている
- 同居の家族に上記いずれかの問題がある
- その他
住民税の遅延・滞納
永住ビザ申請では、提出書類として「公的年金の保険料の納付状況を証明する資料」「公的医療保険の保険料の納付状況を証明する資料」「住民税の納付状況を証明する資料」が求められています。
今回の場合は、前勤務先で住民税の納付方法が普通徴収になっていたことにより、ある時うっかり支払いを忘れてしまい、すぐに支払はしたものの、結果的に住民税を滞納してしまったとのことでした。
先生のコメント
これまでの在留実績からみて、出入国管理及び難民認定法第22条第2項本文の要件に適合すると認められません
要因1:直近5年以内に住民税の滞納歴がある

今回の申請にあたっては、住民税の滞納が約4年前の1回のみということもあり、その他に問題らしい問題もなかったため、現職場からの推薦状や本人が書いた反省文を提出することで、少しでも許可になるよう提案させて頂きましたが、残念ながら不許可という結果になってしまいました。
入管の審査官に確認したところ、2020年の住民税の滞納が原因で不許可になったため、次回再申請するならば2025年以降との回答を頂いたため、2025年6月以降に再申請を行わせていただくことになりました。
関連リンク
ページ番号:S-00004733