千葉県にお住まいの日本人女性から結婚ビザ申請のご依頼を受けました。
セネガルで暮らしているセネガル人夫との結婚手続きが完了し、これから日本で一緒に暮らすため、セネガル人夫の結婚ビザを取得したいという事例です。
このご夫婦は、SNSを通じて知り合い交際を続けたすえに結婚に至っております。今回のビザ申請では、ご主人が過去に短期滞在ビザで来日し不法残留をしていたことが大きな問題でした。また、不法残留中に入国管理局に出頭し、2回難民申請をしたものの認められず帰国しているという経緯がありました。しかし、ご依頼者様のご希望により、不許可になる可能性が高いことをご説明したうえで、申請を進めさせていただきました。
また今回、セネガル人のご主人は出入管理局に自ら出頭しているとお伺いしておりましたが、自ら出頭後に難民申請を行っている場合は、入管法24-3-5「速やかに本邦から出国することが確実と見込まれること」に抵触すると判断され、結果として退去強制扱いとなり、帰国時に上陸拒否期間5年を言い渡されていることも後々発覚いたしました。
結婚ビザ申請の内容
結婚ビザ申請までの経緯
2009年05月 短期滞在ビザで来日(その後約)
時期不明 難民認定申請(1回目)
2015年04月 難民認定申請(2回目)
2017年12月 セネガルへ帰国
2020年02月 SNSを通じて日本人妻と知り合う
2020年03月 日本人妻と交際を始める
2020年11月 日本の市役所にて婚姻手続きを行う
セネガルの市役所にて婚姻報告を行う
2021年02月
申請書類一覧表
申請人に関する資料
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 質問書
- 在留資格認定証明書交付申請理由書
- パスポートの写し
- 戸籍謄本
- 婚姻証明書及び日本語訳文の写し
- 夫婦の写真
- 夫婦のチャット履歴
身元保証人に関する資料
- 身元保証書
- 住民票
- 在職証明書
- 課税(所得)証明書
- 納税証明書
- 残高証明書
その他の資料
- 反省文
- 嘆願書
- 申請書類について
- 返信用封筒
プロの視点でチェック
結婚ビザ申請のポイント
- 特になし
- 両国の結婚証明書がない
- 夫婦ともに海外在住
- 出会ってから結婚までの期間が1年以下
- ネットのやり取りだけで直接会ったことがない
- 20歳以上年齢差がある
- 離婚歴に不安要素がある
- 出会い方に不安要素がある
- 夫婦の収入が少ない
- お互いの家族が結婚のことを知らない
- 夫婦が日本で別居
- 2人だけでコミニュケーションが取れない
- 法律違反あり
- 過去のビザ申請で嘘の記載がある
- 過去に結婚ビザ申請が不許可になっている
- その他
法律違反あり
今回の申請にあたり、セネガル人のご主人には短期滞在ビザで来日し不法残留をしていた過去がありました。また、時期は不明ですが、途中で入国管理局に出頭し2回難民申請を行ったものの不許可になったため、セネガルへ約3年前に帰国されていました。
先生のコメント
出入国管理及び難民認定法第5条第1項第9号(ロ)に定める上陸拒否事由に該当している
要因1:上陸拒否期間が過ぎていない
今回の申請の場合は、日本に帰国してから3年、婚姻から1年、夫婦の間の子どもなしという状況での申請で、精一杯書類を作成させて頂きましたが、残念ながら力及ばず不許可という結果になってしまいました。
今回の結果を受けて、上陸拒否期間が過ぎていない問題がないことが分かりましたので、上陸拒否期間が経過してから再申請を行うこととなりました。
関連リンク
ページ番号:S-00001632