山梨県にお住まいの台湾人女性から永住ビザ申請のご依頼を受けました。
ご依頼者様は、約10年前に日本語学校に通うため留学ビザで来日し、現在は技術人文知識国際業務ビザで働いている方になります。来日してから10年以上が経過しており、永住ビザ申請をする上で気になる点があったため、弊所に永住ビザ申請を依頼したいとのご相談をいただきました。
今回の永住ビザ申請にあたり、懸念点としては、直近5年間の年収が250万円前後である点がありました。ただ、ご依頼者の方が独身であり1人暮らしであることと、一般的な基準とされている300万円に届いていないものの収入状況が安定していることもあり、不許可になる可能性が高いことをお伝えしたうえで、ご依頼者の方の強い希望もあり申請を進めさせていただきました。

永住ビザ申請の不許可理由としては「年収が300万円以下である」「保険料・税金に滞納歴がある」の2つが非常に多い気がします。
永住ビザ申請の内容
来日から永住ビザ申請までの経緯
2013年04月 日本語学校に通うため短期滞在ビザで来日(来日後、留学ビザへ変更)
2015年03月 日本語学校を卒業
2015年04月 旅行観光系専門学校に入学
2017年03月 旅行観光系専門学校を卒業
2017年04月 現勤務先(ホテル・リゾート運営会社)に入社
2023年04月 申請(1回目)
2024年05月 不許可
永住ビザの申請書類一覧表
申請人に関する資料
- 永住許可申請書
- 履歴書
- 永住許可申請理由書
- 住民票
- 在職証明書
- 年収等確認表
- 市県民税 所得課税証明書(5年分)
- 給与所得の源泉徴収票の写し(最新年度分)
- 納税証明書(5年分)
- 納税証明書(その3 未納税額のない証明用)
- 残高証明書
- パスポートの写し
- 在留カードの写し
- 健康保険 被保険者証の写し
- 被保険者記録照会回答票
身元保証人に関する資料
- 身元保証書
- 身分証明書(運転免許証)の写し
その他の資料
- 了解書
- 推薦状
- 現勤務先のホームページの写し
- 申請書類について
プロの視点でチェック
永住ビザ申請のポイント
- 特になし
- 年金保険料の遅延・滞納
- 年金免除期間がある
- 健康保険料の遅延・滞納
- 住民税の遅延・滞納
- 年収に不安がある
- 産休・育休期間がある
- 扶養人数が多い
- 法律違反がある
- 資格外活動違反がある
- 14日以内の届出をしていない
- 在留資格と活動内容が一致していない
- 居住要件に不安がある
- 就労要件に不安がある
- 過去のビザ申請で嘘の記載がある
- 過去のビザ申請で記載した内容を覚えていない
- 過去に永住ビザ申請が不許可になっている
- 同居の家族に上記いずれかの問題がある
- その他
年収に不安がある
永住ビザ申請では、直近5年間の年収が審査され、独身の方の場合は最低300万円以上が必要とされています。今回の方の場合、直近の年収が240万円前後となっていますが、同じ職場に6年以上勤められており、貯金も十分な金額があることから、これからも、安定した生活を送り続けることができるとして、その旨を説明する年収等確認表を弊所独自に作成し提出しております。
先生のコメント
永住許可を適当と認めるに足りる相当の理由があると認められません
要因1:直近5年間の年収が低い(300万円を下回っている)

今回の申請にあたっては、直近5年間の年収が250万円前後であることが唯一の懸念点であり預金額が900万円あることから、扶養もなく、預金額も十分にあり、安定して日本で生活していることを伝えましたが、残念ながら不許可という結果になってしまいました。
再申請についてご相談させて頂いたところ、ご家族に病気が見つかり台湾に帰国することになったという報告を頂いたため、返金をもって終了させて頂きました。
関連リンク
ページ番号:S-00004067