北海道にお住まいの韓国人男性から帰化申請のご依頼を受けました。
日本で生まれ、約50年間日本で暮らしてきた方であり、以前から帰化申請をしたいと考えていたが事情があり帰化申請ができず、ようやく帰化申請できるようになったため、この度弊所にご依頼を頂きました。
この方は、現在日本人の妻と二人暮らしをしており、経営者として株式会社を経営されておられます。また、約10年前に飲酒運転が原因で免許の取り消し処分を受けたため、帰化申請をするのを長らく待たれていた方になります。
今回の方は、年配の方で会社経営者だったこともあり、申請書類枚数が約260枚にもなりました。帰化申請は提出時に同じ書類がもう一枚必要なため、計500枚以上に及ぶとても大変な申請でした。
帰化申請の内容
帰化申請までの経緯
1963年12月
北海道で出生
本人、妻、子、子(前妻との子)、父、母、姉、弟(※弟が帰化済)
本人、妻の2人世帯
韓国(特別永住者)
代表取締役
2021年12月
帰化申請の申請書類一覧表
本国の資料
- 基本証明書(本人、母)
- 家族関係証明書(本人、父、母)
- 婚姻関係証明書(本人、父、母)
- 入養関係証明書(本人)
- 親養子入養関係証明書(本人)
- 除籍謄本
- 上記韓国書類の日本語訳文
日本の資料
- 身分関係図
- 帰化許可申請書
- 親族の概要
- 履歴書(その1)
- 履歴書(その2)
- 生計の概要(その1)
- 生計の概要(その2)
- 事業の概要
- 居宅・勤務地付近の略図等
- パスポート写し
- 保有個人情報の開示をする旨の決定について(出入)
- 出生届記載事項証明書(本人、姉、弟)
- 婚姻届記載事項証明書(父母)
- 死亡届記載事項証明書(母)
- 戸籍謄本(妻)
- 住民票
- 保有個人情報の開示をする旨の決定について(原票)
- 履歴事項全部証明書
- 給与支払明細書(本人、妻)
- 給与所得の源泉徴収票
- 所得(市・道民税)証明書(本人、妻)
- 納税証明書(本人、妻)
- 法人税確定申告書の控え
- 決算報告書
- 納税証明書(その2 所得金額用)
- 納税証明書(法人事業税及び特別法人事業税)
- 給与所得に対する源泉徴収簿
- 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(写)の領収証書
- 納税証明書(その1 納税額等証明用)
- 納税証明書(法人道民税)
- 納税証明書(法人市民税)
- 社会保険料納入証明書
- 被保険者記録照会回答票(妻)
- 運転免許証の写し
- 運転記録証明書
- 登記簿謄本(土地)
- 登記簿謄本(建物)
- 特別永住者証明書の写し
プロの視点でチェック
帰化申請のポイント
- 特になし
- 年金保険料の遅延・滞納
- 年金免除期間がある
- 健康保険料の遅延・滞納
- 住民税の遅延・滞納
- 年収に不安がある
- 過去に自己破産している
- 多額の借金がある
- 交通違反がある
- 交通違反以外の法律違反がある
- 書類が取得できない
- 過去の自分の情報を忘れている
- 海外渡航期間が長い
- 経営者(会社役員)・自営業者である
- 帰化申請者本人が高齢である
- 在留資格と活動内容が一致していない
- 居住要件に不安がある
- 就労要件に不安がある
- 日本語能力に不安がある
- その他
交通違反がある
帰化申請の際、運転免許を所持している方は直近5年間の交通違反歴を運転記録証明書で確認されます。今回の方の場合は、10年前に交通違反(飲酒運転)で免許停止処分となっていますが、免許停止処分を受けた日から10年以上経過しているため帰化申請を受理していただきました。
経営者(会社役員)・自営業者である
帰化申請の際、会社の経営者や会社役員だった場合は、会社の資料を提出する必要があります。また、一概には言えませんが、会社の経営状況や納税状況も確認されますのでご注意ください。
先生のコメント
交通違反でも軽微なものが2~3個あるのは大きな問題になりませんが、無免許運転や飲酒運転、スピード違反で免許取り消し処分となっている場合は、例えそれ以外に交通違反がなくとも、処分から帰化申請まで5~10年以上期間を空けることをオススメしています。
関連リンク
ページ番号:S-00001849