ビザ申請の用語集【戸籍】
行政書士が実務経験をもとに、ビザ申請でよく使われる専門用語をわかりやすく解説。
今回は「戸籍(こせき)」という用語について解説します。
戸籍(こせき)とは?
戸籍(こせき)とは、日本において戸籍法に基づき作成・管理されている、公的な身分関係を証明するための公文書です。原則として一組の夫婦とその未婚の子を単位として編成され、出生、婚姻、離婚、死亡などの身分事項が記録されます。
日本の戸籍制度は、戸籍法(昭和22年法律第224号)に基づいて運用されており、個人の出生から死亡までの身分関係を一貫して記録する制度です。その主な目的は、個人の身分関係(親子関係、配偶者関係など)を公的に証明し、法的手続き、行政手続き(たとえば婚姻届、離婚届、日本国旅券の発給申請など)を円滑に行うことにあります。
戸籍には、氏名・生年月日・出生地・父母との続柄・婚姻や離婚・養子縁組・死亡などが記載され、これらの情報は全国の市区町村役場において管理されています。
戸籍制度により、相続や扶養義務の有無、家族関係に関する法的確認が可能となるため、法律実務において極めて重要な役割を果たします。 また、戸籍の附票(住民基本台帳と連動した補助的記録)には転居の履歴が記載されており、これにより特定の時点における住所の確認が可能となります。
一方で、戸籍制度には歴史的背景からプライバシー上の課題も指摘されてきました。とくに過去には、戸籍を不正に利用して出自を調査し、差別的取扱いがなされる事例が発生したため、人権保護の観点から制度見直しの議論が続いています。現行法でも、正当な理由のない第三者による戸籍の取得は厳しく制限されており、不正取得は刑事罰の対象となることがあります(戸籍法第135条)。 現在では、戸籍制度のような家族単位での国民登録制度を採用している国は少数派であり、OECD諸国を含む多くの先進国では個人単位の住民登録制度が一般的です。日本のほかには、台湾や香港などに類似制度が残されています。
在留資格別の人気ページ
私たちコモンズのご案内