特定技能(建設)特集ページ

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特定技能(建設)特集ページ

建設現場で外国人を採用したいと考えたとき、最初に多くの企業が悩むのが、「どの在留資格なら現場で働かせることができるのか」という点です。

結論から言うと、現場就労と長期雇用の両立を目指すなら、特定技能(建設)を軸に検討するのが最も現実的な選択肢です。

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目次

まずはじめに

建設現場で働ける外国人向けのビザには、国籍を問わずいくつかの種類があります。ただ、実際に現場で外国人を採用する場合は、「特定技能ビザを中心に検討する」のが、最もトラブルが少なく、長く安定して雇用しやすい方法です。

その理由は、特定技能ビザが 日本の人手不足対策として、建設分野での就労を想定して作られた制度 だからです。

本ページでは、建設分野に特化して特定技能ビザについて分かりやすく解説します。建設現場で働けるビザの基本的な考え方から、制度の背景、必要な条件、採用までの流れなど、行政書士の立場から整理しています。

なお、必要なビザの種類や要件、受入れ体制、書類の準備内容は、企業ごとに異なります。具体的なケースについては、ビザ専門の行政書士である弊所までお気軽にご相談ください。

先に知っておきたい|建設現場で雇用できる外国人の在留資格早見表

建設現場で働ける外国人は、以下の在留資格(ビザ)を持つ外国人です。

📌 建設現場で働ける外国人の在留資格早見表

在留資格 現場作業 雇用形態 主なポイント
留学 アルバイトのみ 資格外活動許可が必要/原則週28時間以内
家族滞在 アルバイトのみ 留学と同様、資格外活動許可が必要
技術・人文知識・国際業務 正社員 原則現場不可/特定業種・技能資格がある場合に限り認められるケースあり
特定技能 正社員 建設現場で働くための在留資格/元技能実習生または試験合格者
技能実習 正社員 現場就労可/監理団体・現地エージェントとの連携が必須
日本人の配偶者等 制限なし 就労制限なし/日本人の配偶者
永住者の配偶者等 制限なし 就労制限なし/永住者の配偶者
定住者 制限なし 就労制限なし
永住者 制限なし 就労制限なし

建設会社向け|外国人採用時の実務的な結論

外国人採用で、まず迷うのは「自社ではどの外国人を雇用できるのか」「最も現実的な選択肢はどれか」という点です。こうしたご質問に対する結論は、実務上、次のとおりです。

  • 即戦力として長期雇用を目指す場合
    → 特定技能(建設)が最も現実的な選択肢です
  • 補助的なアルバイト人材を確保したい場合
    → 留学・家族滞在(※就労時間制限に注意)
  • 就労制限のない人材が理想的ではあるものの
    → 配偶者・定住者・永住者は、母数が少なく採用難易度が高いのが実情です
  • 技能実習制度については
    → 教育前提であり、管理・運用コストが高い制度といえます

データで解説|特定技能(建設)の今と未来

特定技能制度は2019年に開始されましたが、制度開始以降の 建設分野における特定技能外国人の在留状況がどのように推移してきたのか について、データを基に解説します。

まず、2019年から2024年までの特定技能(建設)在留者数の推移 を示します。

総在留外国人数 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
特定技能(建設) 267人 2,116人 6,360人 12,768人 24,433人 38,365人

次に、2024年時点(38,365人)における建設特定技能1号の国籍別在留者数の内訳 を確認します。

国籍 人数
ベトナム 25,177人
フィリピン 4,150人
インドネシア 3,903人
中国 2,139人
カンボジア 1,173人
ミャンマー 717人
タイ 359人
モンゴル 279人
その他 468人

あわせて参考として、建設分野に限らず、特定技能ビザで在留する外国人の総数 についても、主要国別のデータを含めて整理します。

総在留外国人数 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
特定技能(全体) 1,621人 15,663人 49,666人 130,923人 208,425人 283,634人
インドネシア 189人 1,514人 3,889人 16,327人 34,523人 53,496人
カンボジア 94人 488人 990人 2,666人 4,664人 5,999人
スリランカ 5人 63人 140人 374人 995人 2,190人
タイ 79人 455人 1,034人 2,580人 4,359人 5,563人
中国 100人 1,575人 3,694人 8,882人 13,456人 17,645人
ネパール 18人 135人 668人 2,340人 4,430人 7,003人
フィリピン 111人 1,059人 4,607人 13,214人 21,364人 28,180人
ベトナム 901人 9,412人 31,721人 77,135人 110,628人 132,920人
ミャンマー 100人 674人 2,294人 5,956人 11,873人 27,337人
モンゴル 2人 75人 191人 539人 902人 1,118人

最後に、制度の動向を把握するため、新規入国者数および在留資格変更許可数の推移 についても、表にまとめて紹介します。

新規入国者数 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
特定技能(全体) 563人 3,760人 1,093人 20,418人 43,626人 64,626人
変更許可人員 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
特定技能(全体) 1,062人 10,863人 39,004人 81,991人 83,526人 80,048人

なお、政府の運用方針によれば、令和6年度(2024年度)から今後5年間における建設分野の受入れ見込数は、最大8万人 と推計されています。

【申請ステップ①】建設特定技能外国人を雇う前に必要な国土交通省の手続き

建設特定技能外国人を雇用する場合、国土交通省と出入国在留管理庁(入管)への申請が必要 です。両者の基準に大きな差はなく、実務上は同一内容についての二重チェックと考えると分かりやすいでしょう。

まずは、国土交通省への申請手続きが必要となります。主なポイントと流れは以下のとおりです。

国土交通省申請|主なポイント

申請前に、次の事前準備が整っていることが求められます。

  • 建設業許可を取得していること
  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)の「事業者ID」と「技術者ID」を取得していること
  • JAC(特定技能外国人受入事業実施法人)へ加入していること
  • 国土交通省「外国人就労管理システム」にて仮登録・本登録を完了していること

オンライン申請の流れ

  1. 必要要件を確認し、関連書類を準備
  2. 外国人就労管理システムへ入力・書類添付
  3. オンラインで申請

審査期間の目安

  1. 約1か月半〜2か月程度(補正期間を除く)
  2. 雇用開始予定日の概ね6か月前から申請可能

【申請ステップ②】建設特定技能外国人の在留資格申請・変更手続きの流れ

国土交通省にて 建設特定技能受入計画の認定 を受けた後、「特定技能」在留資格を取得するため、出入国在留管理庁(入管)へ申請 を行います。主なポイントと手続きの流れは以下のとおりです。

入管申請|主なポイント

  • 海外在住の外国人を採用する場合
    → 在留資格認定証明書交付申請を行います
  • 国内在住の外国人の在留資格を切り替える場合
    → 在留資格変更許可申請を行います
  • 申請方法は、オンライン申請または窓口への持参申請 が可能です

申請の流れ

  1. 認定申請または変更申請に必要な書類を準備
  2. オンライン申請の場合
    ・事前登録後、申請システムから申請
  3. 持参申請の場合
    ・必要書類一式を準備し、入管窓口へ提出

審査期間の目安

  • 在留資格認定証明書交付申請:約1か月〜3か月
  • 在留資格変更許可申請:約1か月〜2か月

※審査期間は、入管の混雑状況等により前後します。

建設特定技能外国人を雇用する際の条件

結論から言うと、

① 外国人本人が建設特定技能の要件を満たしていること
② 受入れ企業が法令遵守・支援体制の両面で基準を満たしていること

この2点がそろっていれば、原則として許可が下ります。

① 申請人(外国人本人)の主な要件

  • 18歳以上であること
  • 建設分野に必要な技能・日本語能力を、試験等により証明できること
  • 健康状態が良好であること
  • 退去強制の執行に協力しない国・地域の出身者でないこと
  • 保証金の徴収や違約金契約を受けていないこと
  • 外国の送出機関等へ支払った費用について、金額・内訳を理解したうえで合意していること
  • 食費・居住費などの自己負担費用について、内容・金額が適正で、書面により説明・合意されていること
  • 建設分野特有の基準(国交省告示)に適合していること

② 会社の基準 ①|法令遵守・受入体制

受入れ企業(特定技能所属機関)には、次の体制が求められます。

  • 建設業許可を取得していること
  • 建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録していること
  • 特定技能外国人受入事業実施法人(JAC)に加入していること
  • 国内人材確保の取組を行っていること
  • 特定技能外国人に対し、月給制で安定的に報酬を支払うこと
  • 特定技能外国人の人数が、常勤職員数を超えていないこと
  • 雇用契約の重要事項を、外国人が理解できる言語で書面説明 していること

あわせて、以下の コンプライアンス要件 を満たす必要があります。

  • 労働・社会保険・税法を遵守していること
  • 直近1年以内に、不当な人員整理や行方不明事案がないこと
  • 出入国・労働関係法令の重大違反がないこと
  • 違約金契約や保証金徴収を前提とした雇用を行っていないこと
  • 支援費用を外国人本人に負担させていないこと

③ 会社の基準 ②|支援計画・支援体制

特定技能では、外国人支援体制の整備 も必須です。次のいずれかに該当する必要があります。

  • 過去2年間に、就労外国人の受入れ・管理実績がある
  • 役職員に、外国人の生活相談等の実務経験者がいる
  • 上記と同等の支援を適切に行える体制がある

そのうえで、

  • 支援責任者・支援担当者を選任していること
  • 外国人が理解できる言語で支援できる体制があること
  • 定期面談を実施できる体制があること
  • 支援記録を作成し、契約終了後1年以上保存すること
  • 支援責任者・担当者が欠格事由に該当しないこと

が求められます。

建設特定技能外国人を雇用する際の費用

特定技能外国人の雇用では、日本人採用とは異なる費用が発生します。まずは、どんな費用が・どの程度かかるのかを一覧で確認しましょう。

📌 特定技能外国人の雇用にかかる主な費用一覧【参考】

費用区分 目安金額 補足
人材紹介料 10〜30万円 国内・海外いずれも発生する可能性あり
送出機関費用 10〜60万円 海外在住者のみ/技能実習からの移行は不要
渡航費 数万円〜 海外在住者のみ/企業負担が一般的
健康診断費 約1万円 受入れ機関負担が義務
生活支援費 ケースによる 定着率向上のため任意で負担する企業も多い
給与 日本人と同等以上 差別的取扱いは禁止
ビザ申請費用 15〜25万円/人 行政書士・登録支援機関へ依頼する場合

特定技能外国人の雇用にかかる初期費用は、採用ルートや支援体制の取り方によって大きく異なります。単にコスト削減を優先すると、離職や在留資格不許可といったリスクが高まるため注意が必要です。重要なのは、採用から支援までの業務について、自社で対応する部分と外部に任せる部分を適切に整理すること です。制度を正しく理解したうえでコストを管理することが、特定技能外国人雇用を成功させるポイントといえます。

費用が大きく変わるポイント

  • 海外在住者か/国内在住者か
    → 海外在住者は「送出費・渡航費」が追加で発生
  • 支援を自社で行うか/外部委託するか
    → 年間コストに大きな差が出るポイント

建設特定技能外国人を雇用する際の流れ

建設分野で特定技能外国人を雇用するまでの流れは、次のようになります。

  1. 採用方法の検討
    (自社採用/紹介会社)
  2. 要件の確認
    (建設分野の試験合格者、または元技能実習生か)
  3. 受入れ体制の確認
    (会社の基準確認・自社支援か登録支援機関への委託かを決定)
  4. 雇用契約の締結
    (特定技能ビザ取得が前提/取得前は就労不可)
  5. 国土交通省への申請
    (雇用開始予定日の約6か月前が目安)
  6. 出入国在留管理庁への在留申請
    (国交省認定後、特定技能の在留資格を申請)
  7. 結果通知
    ・認定証明書交付 → 査証申請後に来日
    ・在留資格変更 → 新しい在留カード又は指定証を受領
  8. 就労開始
    (特定技能〈建設〉として日本で就労)

外国人雇用管理は内製化できる|自社支援体制を構築するメリット

特定技能外国人を雇用する場合、適切な支援体制が整っているかどうか が審査の対象となります。これは、過去に技能実習制度等において不適切な運用が行われた背景を踏まえ、現業に従事する外国人の就労環境を国がより厳格に確認しているためです。

特定技能制度では、主に以下の支援を実施することが求められます。

  1. 事前ガイダンス
    雇用条件や業務内容、入国手続などを申請前に説明
  2. 出入国時の送迎
    入国時・帰国時の空港送迎
  3. 住居・生活契約の支援
    住居確保、口座開設、携帯・ライフライン契約の補助
  4. 生活オリエンテーション
    日本での生活ルールやマナーの説明
  5. 公的手続の支援
    住民登録や社会保険などの手続補助
  6. 日本語学習支援
    日本語教室や教材の案内
  7. 相談・苦情対応
     仕事や生活に関する相談対応
  8. 日本人との交流支援
    地域行事や交流の案内
  9. 転職支援(やむを得ない場合)
    会社都合退職時の転職サポート
  10. 定期面談・行政通報
    定期面談の実施、法令違反時の通報

これらの支援を自社で実施できる体制を整えることで、登録支援機関を利用せずに特定技能外国人を雇用することが可能となります。登録支援機関へ支援を委託する場合は、一般的に1人あたり月額2~4万円程度の費用が発生するため、コスト削減が自社支援の大きなメリットといえます。

自社支援体制をつくる

最後に、自社支援体制を整え、コスト削減を目指す企業向け に、自社支援体制の構築方法を解説します。

自社支援といっても、次の確認手順を満たしていけば、特別に難しいものではありません。

① いずれかの実績要件を満たすこと

次のいずれかに該当すれば要件を満たします。

  • 会社としての実績
    過去2年以内に、就労資格を持つ中長期在留者を雇用した実績があり、支援責任者・支援担当者を選任していること(兼任可)
  • 個人としての実績
    役職員の中に、過去2年以内に就労資格を持つ外国人の生活相談等に従事した経験がある者がいること
  • その他
    上記と同程度に支援業務を適正に行えると、出入国在留管理庁長官に認められること

※就労資格とは、別表第1の1の表:外交、公用、教授、芸術、宗教、報道 別表第1の2の表:高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能、技能実習 別表第1の5の表:特定活動

② 支援責任者・支援担当者を選任できること

  • 支援責任者
    支援計画全体の責任者で、支援担当者を管理・監督する立場
    常勤である必要はなく、支援担当者との兼任も可能
  • 支援担当者
    支援計画に基づく実務を担当
    常勤であることが必要で、複数の特定技能外国人を担当可能

③ 中立性を確保できること

支援責任者・支援担当者は、特定技能外国人の直属の上司にならないこと が求められます。日常の評価や指示命令から独立した、中立的な立場 であることが重要です。

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まとめ

自社支援体制を構築するためのポイントは、次の2点です。

  • 過去2年以内に、就労ビザの外国人雇用実績がある、または外国人支援の実務経験者が社内にいること
  • 特定技能外国人の直属の上司ではない、中立的な立場の従業員を支援責任者・支援担当者として配置できること

この条件を満たせば、登録支援機関に依頼せず、自社支援で特定技能外国人を受け入れることが可能 です。

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料金について

サポートプラン 料金(税込)
国交省に対する「建設特定技能受入計画」の認定申請 115,500円
在留資格認定証明書交付申請 159,500円
自社支援コンサルティング 165,000円
顧問サポート 33,000円~(要相談)

まとめ

建設分野で外国人を採用する際は、在留資格の選定から受入れ体制の整備まで、事前に整理すべきポイントが数多くあります。

その中でも、特定技能ビザでの受入を希望され鵜場合は、制度を正しく理解し、国土交通省・入管それぞれの手続きを適切に進めることが、安定した受入れの第一歩です。

自社で対応すべき範囲と、専門家に任せるべき範囲を整理しながら、無理のない採用計画を立てていきましょう。

具体的な手続きや受入れ可否については、建設分野に精通した行政書士へ早めに相談することをおすすめします。

この記事の監修者

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代表行政書士

山 中 健 司

Kenji Yamanaka
  • 所属団体:日本行政書士会連合会、大阪府行政書士会
  • 登録番号:第11261315号
  • 登録資格:特定行政書士/申請取次行政書士
  • 大阪出身。在留資格や帰化申請、化粧品・医薬部外品許可申請などを中心にサポート。依頼者との出会いを大切にし、「出会えてよかった」と思ってもらえる関係づくりを大事にしています
    →詳しいプロフィールはこちら

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