病院で治療・療養・予防医療のため日本に呼ぶ短期滞在ビザ申請
「日本で歯科検診やがん検診を受けさせたい」「温泉や整体で体をケアしてほしい」──こうした健康・医療を目的に外国人を日本へ呼びたいと考える方は少なくありません。
本ページでは、医療や健康サービスを受けるための短期滞在ビザ申請の流れと注意点をわかりやすく解説します。
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1. 治療・療養・予防目的で外国人を日本に呼べるの?
日本は医療技術や衛生管理の水準が高く、さらに安心できる環境で質の高い検査や施術を受けられる点が魅力です。そのため「本格的な検診を受けたい」「療養やリフレッシュを兼ねて日本を訪れたい」と考える外国人や、日本の医療を理由に外国人を呼びたいという日本人が増えています。実際、こうしたケースでも 短期滞在ビザ(医療滞在や親族訪問などのカテゴリー) を利用して招へいすることが可能です。
どんなケースが対象になる?
医療・健康目的といっても幅広く、次のようなケースがあります。
- がん検診や人間ドックなどの各種検診
- リハビリ・整体・マッサージ
- 温泉での湯治(療養)
- ストレスチェックやメンタルケア
いずれの場合も、一般的な親族訪問・知人訪問目的よりも申請書類や説明内容に具体性が求められるため、医療機関の予約確認書や検診案内、リハビリ計画書など 目的を裏付ける書類 が申請のポイントになります。
2. 検診・治療の短期滞在ビザ申請でよくあるケースをご紹介
検診・治療を目的に呼ぶ
日本の医療レベルの高さから、日本で検診や治療を受けたいという外国人は多いです。特に、がん検診や乳幼児健診、妊婦健診など、日本ならではの質の医療サービスを希望する声が増えています。
- 歯科検診、歯の治療
- がん検診、がんの治療
- 乳幼児健診
- 妊婦健診
- 婦人科検診
- 生活習慣病検診(糖尿病・心疾患・高血圧など)
療養を目的に呼ぶ
怪我の回復や体調の改善を目的に、リハビリや整体、温泉湯治を受けるために来日する場合でも、短期滞在ビザを利用できます。こうした場合も、単なる観光や娯楽ではなく、療養を目的とした来日であることを丁寧に説明することが大切です。
- リハビリ
- 整体
- マッサージ
- 温泉湯治
- 東洋医学(鍼灸、漢方治療など)
予防を目的に呼ぶ
近年、予防医療への意識が高まり、ストレスチェックやメンタルケアに対する需要も拡大しています。また、日本においてダイエットや断食体験を希望する方、自然環境の中で心身を整えるロハス(LOHAS)体験を求める方も増加しています。
- ストレスチェック
- メンタルケア
- ロハス(健康的なライフスタイル全般)
- ダイエット
- 断食体験
注意点
医療費は原則として全額自己負担
短期滞在ビザで日本に入国し、滞在中に診察や治療を受ける場合、医療費は原則として全額自己負担となります。日本の公的医療保険制度には加入できないため、診療内容によっては高額な費用がかかることも少なくありません。そのため、事前に十分な資金を準備しておくことはもちろん、必要に応じて海外旅行保険や医療保険に加入しておくと安心です。特に手術や入院を伴う治療を希望する場合は、費用の見積もりを医療機関に確認してから来日計画を立てることが重要です。
医療関連の証明書や予約票を提出すると有利
短期滞在ビザで日本に入国し、滞在中に診察や治療を受ける場合、、医師による紹介状や診断書、病院の予約票などの医療関連の証明書を提出すると、申請の信頼性が高まり審査に有利に働きます。事前に受診先の医療機関と連絡を取り、必要書類を揃えておきましょう。
長期治療や入院は「医療滞在ビザ」の対象
日本で高度な医療を受けるために長期的な治療や入院が必要となる場合、「医療滞在ビザ」が利用できます。これは、がん治療や臓器移植など、一定期間以上の通院や入院を前提とする治療を目的とした在留資格で、患者ご本人だけでなく、看護やサポートを行う家族も一緒に滞在できる制度です。短期滞在ビザでは滞在期間が限られてしまいますが、医療滞在ビザを取得することで、安心して治療に専念できる環境が整えられます。
まとめ
- 外国人を治療・療養・予防目的で呼ぶ場合、短期滞在ビザで申請できるケースは多い
- ただし、内容によっては医療滞在ビザが必要になることもある
- 招へい理由を明確にし、医療機関の予約や書類を揃えることが審査通過のカギ
- 不安な場合は専門家に相談することでスムーズな申請が可能です。
7. 先生の一言
医療や健康目的で外国人を呼ぶ場合、親族訪問や知人訪問よりも「具体性」が重視されます。
「どこの施設で、いつ、どんなサービスを受けるのか」を明確にし、予約確認書などを用意することで、ビザ審査官に安心感を与えることができます。
がん検診や人間ドックなどの各種検診、リハビリ、整体、マッサージ、温泉での湯治(療養)、ストレスチェック、メンタルケア、日本で受けられる医療や健康サービスは多岐にわたります。
医療や健康を目的とした来日は、適切な書類の準備や目的の明確化がポイントになります。些細な不備でも不許可になる可能性があるため、専門的なサポートを受けることが安心につながります。
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この記事の監修者
代表行政書士
山 中 健 司
Kenji Yamanaka【この記事の監修者】
- 所属団体:日本行政書士会連合会、大阪府行政書士会
- 登録番号:第11261315号
- 登録資格:特定行政書士/申請取次行政書士
- 大阪出身。在留資格や帰化申請、化粧品・医薬部外品許可申請などを中心にサポート。依頼者との出会いを大切にし、「出会えてよかった」と思ってもらえる関係づくりを大事にしています
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