配偶者ビザ申請で重視される納税と法令順守とは
配偶者ビザでは、納税状況や法令順守の姿勢といった「素行」が重要な判断材料になります。ただし、いざ自分が申請するとなると「この状態で大丈夫なのか」と不安に感じる方は少なくありません。
このページでは、実務と法律の両面から、配偶者ビザの審査で見られるポイントを分かりやすく解説します。ご自身の状況と照らし合わせながらご確認ください。
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配偶者ビザの審査において「素行」は重要で、犯罪歴、前科、税金の滞納、不法残留、不法就労などが審査対象となります!
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目次
まずはじめに
配偶者ビザの審査で見られているのは、特別なスキルや経歴ではありません。「税金をきちんと納めているか」「法律を守って生活しているか」という、ごく当たり前の日常の積み重ねです。
特に重要となるのが、「素行」の部分です。
素行では、犯罪歴や前科の有無に加え、税金の滞納、不法残留、不法就労などが審査対象となります。その中でも特に注意が必要なのが、住民税の滞納や未申告、そして交通違反や軽微な犯罪の積み重ねです。この「当たり前」が整っていないことで、不許可となってしまうケースも少なくありません。
だからこそ、申請前の段階でご自身の状況を正しく把握し、必要な対応を取っておくことが重要です。
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配偶者ビザの審査では、「素行要件(生活態度)」のほかにも、「生計要件」や「婚姻要件」など重要なポイントがあります。配偶者ビザの取得要件について詳しく知りたい方は、こちらのページをご確認ください。
結論:配偶者ビザ申請の素行(納税と法令順守)はここが見られる
- 住民税を滞納していないか
- 国内外で犯罪歴がないか
- 犯罪歴がある場合、一年以上の拘禁刑にあたるか
1、住民税を滞納していないかについて
配偶者ビザの審査では、税金の中でも特に住民税の納付状況が重視されます。
固定資産税や自動車税なども日常生活に関わる税金ではありますが、実務上はまず住民税がきちんと納付されているかどうかが見られます。住民税の納付状況を整えておくことが、審査の前提になります。
2、国内外で犯罪歴がないかについて
法令順守の素行とは、日本で生活するうえでの基本的なルールを守っているかどうかを意味します。
たとえば、公共の場での迷惑行為が問われる軽犯罪法や、交通違反に関する道路交通法などが該当します。違反が繰り返されていたり、内容が悪質であったりする場合には、婚姻関係や来日後の生活見通しに問題がない場合であっても、不許可となる可能性があるため注意が必要です。
3、犯罪歴がある場合、一年以上の拘禁刑にあたるかについて
出入国管理及び難民認定法上、国内外を問わず「1年以上の拘禁刑」にあたるかどうかは一つの重要な目安になります。これは上陸拒否事由の一つとされているためです。
たとえば、無免許運転や飲酒運転などの重大な違反により、警察の捜査を受け、検察庁に送致され、起訴・有罪判決となった場合、1年以上の拘禁刑が言い渡されると上陸拒否事由に該当する可能性があります。ここには執行猶予も含まれます。
このラインを超える場合、許可は原則として厳しくなります。
配偶者ビザではなぜ納税が重要なのか?
配偶者ビザは、「配偶者であるかどうか」が出発点となり、戸籍謄本などで法律上の婚姻関係が確認されます。ただし、それだけでなく、実態としての婚姻関係があるかどうかも審査されます。
この実態の判断では、夫婦として生活を成り立たせているか、すなわち扶助できる関係にあるかが重要になります。扶助とは、一方が他方を支えることを含め、現実的に生活を支え合えている状態を指します。
そして、納税状況は扶助能力そのものではありませんが、その判断と密接に関係します。たとえば、住民税などを適切に納付している場合は、継続的な収入や社会的な信用の裏付けとして評価されます。逆に、未納がある場合は、収入の安定性や生活状況に疑問を持たれる可能性があります。
本当に住民税だけで大丈夫なのか?
絶対ではありませんが、実務上は住民税だけで大丈夫と言えるケースが多いです。これは、必要書類の内容やこれまでの申請実務から見た傾向によるものです。
実際に提出が求められる税関係の書類は、直近1年分の住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書です。配偶者ビザの審査においては、固定資産税などその他の税金についての証明書提出は通常求められていません。
ちなみに住民税の滞納状況は、市区町村役場で住民税の納税証明書を取得することで確認できます。また、未納があった場合でも申請までに納付を済ませていれば、過去の遅れそのものが審査上問題になることは通常ありません。
なお、ここでいう「滞納」と「未納」は厳密には意味が異なりますが、本記事では同じ趣旨として、納付期限を過ぎても納付されていない住民税がある状態を指すものとします。督促状の有無は判断基準には含まれず、あくまで実際に納付が済んでいるかどうかで整理されます。
納税に関するよくあるお悩みと対応について
個人事業主の方で確定申告をしていない場合は、後からでも申告を行い、必要な住民税および所得税を納付したうえで申請することをおすすめします。適切に対応していれば、後からの申告であっても許可される可能性は十分にあります。
また、確定申告をせずに貯金証明のみで申請を希望される方もおられますが、原則として許可を得るのは難しいと考えられます。未申告の場合、課税証明書上は所得が0円(非課税)と表示されるため、申請後にその理由について説明を求められるのが一般的です。そのうえで、確定申告を行い所得状況を明らかにしたうえで、預貯金を含めた扶助能力の審査が行われる流れになることが通常です。
法人経営者の場合、審査の過程で追加資料として決算書類の提出を求められることがあります。その際、会社の経営状況や役員報酬の支払い状況について説明を求められ、場合によっては生活の安定性について確認が入ることもあります。
このときに見られるのは、決算内容そのものというよりも、継続的に役員報酬を支払える状態かどうかという実態面です。申請前1年間の給与支払い実績があり、その給与に対応する住民税の納付状況が整っていることに加え、当面1年間程度についても同程度の給与を継続して支払える見通しがあることが重要になります。これらが確認できれば、基本的には許可取得は可能と考えられます。
なお、債務超過や単年度の赤字といった決算上の事情があることだけで、不許可になるわけではありません。配偶者ビザの審査で重視されるのは決算上の損益ではなく、実際に役員報酬が安定して支払われているかどうかという点です。
1年以上の拘禁刑がなければ大丈夫なのか?
1年以上の拘禁刑にあたらない場合は、実務上は許可される可能性が高いです。ただし、この点だけで判断するのは適切ではありません。
たとえば、違反や犯罪行為を繰り返している場合や、「不起訴であるから問題ない」「罰金刑で済んでいるから申告しなくてよい」といった自己判断により配偶者ビザ申請で申告を行わなかった場合、そのまま不許可となることがあります。
実際に、不許可後に理由を確認すると、「過去の在留に関して説明すべき事情があるのではないか」と説明を求められるケースも見られます。また、再申請の際には、なぜそのような行為に至ったのか、関係者は誰かといった点まで、より詳細な説明を求められることもあります。
つまり、1年以上の拘禁刑にあたらないから問題ないと安易に判断し、その他の事情を申告しないまま申請することは危険です。重要なのは、過去の事実を正直に申告することです。そのうえで、反省していること、現在は生活態度が改善されていること、再発の可能性がないことを具体的に説明していくことが、実務上とても重要になります。
先生のひとこと
配偶者ビザの審査で見られているのは、特別なことではなく、日常生活の積み重ねです。納税や法令順守といった基本的な部分が、そのまま評価につながります。
一方で、過去に問題がある場合には、「どう説明するか」「どのように整えて申請するか」によって結果が変わることもあります。自己判断で進めた結果、不許可となってしまうケースも少なくありません。
少しでも不安がある場合は、申請前の段階で状況を整理しておくことが重要です。初回相談は無料で、お電話・メール・Zoomにて対応しております。個別事情に応じて、許可に向けた具体的な対応をご案内できますので、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
代表行政書士
山 中 健 司
Kenji Yamanaka- 所属団体:日本行政書士会連合会、大阪府行政書士会
- 登録番号:第11261315号
- 登録資格:特定行政書士/申請取次行政書士
-
大阪出身。在留資格や帰化申請、化粧品・医薬部外品許可申請などを中心にサポート。依頼者との出会いを大切にし、「出会えてよかった」と思ってもらえる関係づくりを大事にしています
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