新型コロナで収入減に悩む個人事業主の夫がいるフィリピン人妻の結婚ビザ申請【不許可事例】

結婚ビザ事例 No.263

長野県にお住まいの日本人男性から結婚ビザ申請のご依頼を受けました。

フィリピンで暮らしているフィリピン人妻との結婚手続きが完了し、これから日本で一緒に暮らすため、フィリピン人妻の結婚ビザを取得したいという事例です。

このご夫婦は、奥様が興行ビザで来日中に日本で知り合い交際を続けたすえに結婚に至っております。今回のビザ申請において、出会いや交際歴に関しては特に問題はありませんでした。しかし、ご主人が個人事業主として塗装業を営んでおり、新型コロナの影響で前年度の年収(営業所得)が220万円しかないと伺っていたにもかかわらず、実際に提出された書類では120万円だった点が最大の課題でした。今年度はコロナの影響も弱まり、直近3ヶ月の収入を年収に換算すると230万円以上となるため、許可になる可能性はあると判断し、申請を進めさせていただきました。

担当者
担当者

個人事業主の方の場合、営業等収入ではなく営業所得が年収として審査されます。

注意

個人を特定できないよう多少の修正や加工を施しております。

結婚ビザ申請の内容

結婚ビザ申請までの経緯

申請人の経歴

2017年02月 長野県内の飲食店で日本人夫と知り合う
2017年03月 交際を始める
2021年10月 市役所に婚姻届を提出する
2022年01月 フィリピン総領事館に婚姻報告を行う

在留資格認定証明書交付申請(結婚ビザ)

2023年04月

申請書類一覧表

申請人に関する資料

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 質問書
  • 質問書別紙
  • 申請理由書
  • パスポートの写し
  • 結婚証明書及び日本語訳文
  • 夫婦の写真
  • 夫婦のチャット履歴

身元保証人に関する資料

  • 身元保証書
  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • 所得・課税証明書
  • 所得税及び復興特別所得税の確定申告書B の写し
  • 入金記録に関する補足説明書
  • 入金記録

その他の資料

  • 申請書類について
  • 返信用封筒

プロの視点でチェック

結婚ビザ申請のポイント

  • 特になし
  • 両国の結婚証明書がない
  • 夫婦ともに海外在住
  • 出会ってから結婚までの期間が1年以下
  • ネットのやり取りだけで直接会ったことがない
  • 20歳以上年齢差がある
  • 離婚歴に不安要素がある
  • 出会い方に不安要素がある
  • 夫婦の収入が少ない
  • お互いの家族が結婚のことを知らない
  • 夫婦が日本で別居
  • 2人だけでコミニュケーションが取れない
  • 法律違反あり
  • 過去のビザ申請で嘘の記載がある
  • 過去に結婚ビザ申請が不許可になっている
  • その他
先生の解説

夫婦の収入が少ない

夫婦の収入が少ない場合、日本で安定した生活が送れないとして不許可になるという問題があります。今回の場合は、個人事業主を営んでいる日本人夫の前年度の収入が新型コロナウイルスの影響で落ち込んでおり、安定した収入があると認められにくい可能性がありました。そのため、年収が回復傾向にある今年度(特に直近3ヶ月)の収入を証明する資料として「入金記録に関する補足説明書」を作成し、安定した収入があることをアピールしております。

先生のコメント

不許可の理由

夫婦が日本で生活できる経済力がない

要因1:前年度の収入が少ない

担当者
担当者

今回の申請においては、前年度の収入が少ないものの、回復傾向が見られ、直近3ヶ月の収入が安定していたため、問題ないと判断し申請を行いました。しかし、前年度の収入が少なかったことが課題となり(※前年度の収入が150万円程度あることが望ましいとされています)、残念ながら不許可という結果になってしまいました。また、収入が不安定と見なされやすい個人事業主であることも、不許可の一因となったと考えられます。

入管の審査官に確認したところ、収入以外に問題はなく収入が改善さえすれば問題はないとの回答を頂いたため、半年ほど待っていただき、今年度の確定申告資料が完成した時点で再申請を行わせていただくことになりました。

関連リンク

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