宮城県にお住まいの日本人女性から結婚ビザ申請のご依頼を受けました。
ガーナで暮らしているガーナ人夫との結婚手続きが完了し、これから日本で一緒に暮らすため、ガーナ人夫の結婚ビザを取得したいという事例です。
このご夫婦は、ご主人が短期滞在ビザで来日後に難民申請中に日本で知り合い交際を続けたすえに結婚に至っております。今回のビザ申請にあたり、交際歴が約4年、ご依頼者様の年収が200万円(※ご主人が来日後の雇用先あり)ということもあり、夫婦関係と収入状況については問題ありませんでしたが、ご主人が過去に難民申請をしていたという経緯があったため、過去の申請と矛盾が生じた場合、結婚ビザの申請条件をクリアしていたとしても不許可になる可能性が十分あることをお伝えしたうえで、申請を進めさせていただきました。

過去に難民申請をしていた場合、難民であるため難民申請をしている場合と就労目的のため難民申請制度を悪用している場合の2通りがあります。就労目的のため難民申請制度を悪用していた方の場合、難民申請を引き延ばすためにデタラメな申請をしている方が多く、それが理由で不許可になるケースがあり、今回はそのケースに当たります。
結婚ビザ申請の内容
結婚ビザ申請までの経緯
2017年11月 短期滞在ビザで来日(来日後、難民申請を行う)
2019年04月 日本人妻と出会う
2020年04月 日本人妻と交際を始める
2023年10月 ガーナに帰国(依頼者も同伴)
2024年01月 ガーナと日本で結婚手続きを行う
2024年02月
申請書類一覧表
申請人に関する資料
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 質問書
- 在留資格認定証明書交付申請理由書
- パスポートの写し
- 戸籍謄本
- 結婚証明書及び日本語訳文
身元保証人に関する資料
- 身元保証書
- 住民票
- 在職証明書
- 市・県民税課税証明書
- 納税証明書
- 残高証明書
- 夫婦の写真
- 夫婦のチャット履歴
その他の資料
- 雇用予定証明書(夫の分)
- 過去の在留歴に関する説明書
- 申請書類について
- 返信用封筒
プロの視点でチェック
結婚ビザ申請のポイント
- 特になし
- 両国の結婚証明書がない
- 夫婦ともに海外在住
- 出会ってから結婚までの期間が1年以下
- ネットのやり取りだけで直接会ったことがない
- 20歳以上年齢差がある
- 離婚歴に不安要素がある
- 出会い方に不安要素がある
- 夫婦の収入が少ない
- お互いの家族が結婚のことを知らない
- 夫婦が日本で別居
- 2人だけでコミニュケーションが取れない
- 法律違反あり
- 過去のビザ申請で嘘の記載がある
- 過去に結婚ビザ申請が不許可になっている
- その他
その他(過去に難民申請をしていたことがある)
日本では就労を目的とした難民申請の「偽装」「悪用」「濫用」が横行しており、本人が申請内容をよく理解せず申請しているという現状があります。そのため、難民申請時に提出していた資料と配偶者ビザ申請時に提出している資料に矛盾が生じ、配偶者ビザ申請が不許可になるという可能性は十分にあります。
先生のコメント
提出書類(質問書)の信ぴょう性に疑義が認められる
要因1:難民申請時に伝えていた内容と配偶者ビザ申請時に伝えていた内容で異なる部分がある

今回の申請の場合は、「難民申請時に伝えていた内容と配偶者ビザ申請時に伝えていた内容で異なる部分がある」という理由で、ある程度予想はしていましたが、不許可になってしまいました。
弊所では、難民申請中の外国人の方と出会い配偶者ビザ申請を希望される方からのご相談をよくお受けいたしますが、難民申請が悪用されている現状から、1度目の申請で許可になる可能性は少ないと考えていただいた方が良いかもしれません。
関連リンク
ページ番号:S-00004872