結婚10年目で離婚したガーナ人男性の定住者ビザ申請【不許可事例】

定住者ビザ事例 No.31

東京都にお住まいの日本人女性から定住者ビザ申請のご相談を受けました。

約10年前に前夫(ガーナ人男性)と結婚し子供も二人生まれ家族仲良く暮らしていたが、夫婦関係が悪化したため離婚をしたものの、前夫が日本で暮らしていくことを希望しているため、前夫の定住者ビザ取得に協力してほしいという内容です。

今回のビザ申請にあたり、結婚歴(及び日本での夫婦生活年数)は約10年、夫婦の間にはお子様が2人おり、奥様がご実家の両親の協力の元、養育されているという状態でした。また、ご主人の月収は30万円と安定されているものの、コロナウイルスの影響で約3年ほど帰国されており、離婚後日本にいないという状態が続いていました。さらに別居中に奥様がご主人に離婚裁判を申し立て離婚が成立したという経緯もあったため、不許可になる可能性が十分あることをお伝えしたうえで、ご依頼者の方の強い希望もあり申請を進めさせていただきました。

担当者
担当者

離婚による定住者ビザ申請は、申請すれば必ず許可されるビザではありません。離婚に至った経緯や今までの在留状況が審査され日本への残留がふさわしいか判断されます。今回の申請の場合、前夫に約10年以上の在留歴があり、気軽に行き来できる距離ではないため、ある程度の勝算はあると思われましたが…。

注意

個人を特定できないよう多少の修正や加工を施しております。

定住者ビザ申請の内容

定住者ビザ申請に至るまでの経緯

申請人の在留歴

2011年08月 前妻と結婚し、配偶者ビザで来日
2012年11月 第一子誕生
2015年01月 第二子誕生
2018年06月 前妻と別居
2021年09月 前妻と離婚(裁判離婚)
2021年12月 ガーナへ帰国
2023年04月 配偶者ビザ(6ヶ月)で再来日

定住者ビザ申請

2023年08月

申請書類一覧表

申請人に関する資料

  • 在留資格変更許可申請書
  • 在留資格変更許可申請理由書
  • 申請人の在留歴
  • パスポートの写し
  • 在留カードの写し
  • 住民票
  • 課税証明書
  • 給与支払明細書の写し
  • 在籍証明書
  • 養育費の送金履歴

前妻・子供に関する資料

  • 戸籍謄本
  • 調停(成立)の写し
  • 子から親への手紙、絵
  • 親子写真
  • 嘆願書

身元保証人に関する資料

  • 身元保証書
  • 在留カードの写し
  • 在職証明書
  • 課税証明書
  • 住民税の納税証明書

その他の資料

  • 申請書類について

プロの視点でチェック

定住者ビザ申請のポイント

  • 特になし
  • 実質的な婚姻期間が3年以下
  • 安定した収入がない
  • 日本人の実子がいない
  • 日本人の実子の親権・監護権がない
  • 日本人の実子を養育していない
  • 14日以内の届出をしていない
  • 海外の親権証明書がない
  • 海外の扶養証明書がない
  • 17歳の誕生日を過ぎている
  • 法律違反がある
  • 過去のビザ申請で嘘の記載がある
  • 身元保証人の保証力に不安がある
  • その他
先生の解説

日本人の実子の親権・監護権がない日本人の実子を養育していない

離婚に伴う定住者ビザ申請の場合、日本人の実子の親権・監護権がある、日本人の実子を養育しているなどの条件をクリアしていれば、定住者ビザへの変更がしやすくなります。ただ、今回の場合は、日本人の実子の親権を持っておらず養育もしていないため上記のケースには当てはまらず、告示外定住ということもあり難しい申請になります。

先生のコメント

今回の不許可理由

特別な事情があると認められない

要因1:親権者でもない

要因2:送金は海外からでもできる(日本で働く必要性がない)

担当者
担当者

今回の申請の場合は、「親権者でもないし、送金は海外からでもできる」という理由で、力及ばず不許可になってしまいました。在留歴や収入などの要件は十分にクリアしていましたが、裁判離婚されている件と3年以上ガーナに帰国していた件も不許可になる大きな要因があったと考えられます。

関連リンク

定住者ビザに関する情報はこちら!

ページ番号:S-00004736